ベンチャー企業や中小企業では、限られた管理コストから、効率的に業務を行う必要があります。
実際のところ、ITを活用した業務処理が行われているケースは少なく、また、アウトソーシングを活用している企業もあることから、効率的とは言えないケースが多くあります。簡単なITを活用した業務処理とは、入力したデータの共有化というところにあります。
見積書発行・受注 →
出荷・請求書発行 → 回収・入金処理 → 記帳
入力 データ
・相手先
・品目
・単価
・合計金額 |
入力データ
・相手先
・品目
・単価
・合計金額
・出荷(検収)日付 |
入力データ
・相手先
・合計金額
・入金日付
・預金通帳記帳
・売掛金消込 |
入力データ
・相手先
・売上金額
・出荷日付
・入金日付
・入金金額 |
入力手段
・売上システム
・表計算ソフト
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入力手段
・売上システム
・表計算ソフト
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入力手段
・通帳に記帳
・ネットバンキング
・売上システム
・表計算ソフト |
入力手段
・伝票起票
・会計システム(市販ソフト等)入力
・アウトソーシング活用
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理想的なデータの共有化は、同じデータを出来る限り活用することです。相手先や日付や金額などのデータを会社やアウトソーシング先で複数回入力しているケースは多いはずです。また、入力をするのに手作業や誤入力もあり、相当に時間を要します。一度入力したデータを共有化できれば、誤入力の可能性は減少し、時間も減少することが可能となります。
例えば、簡単な例で表計算ソフトを活用すれば、
・相手先、品目、単価、金額、出荷日付、入金日付、入金金額を一つのシートにデータとして入力し、相手先、品目、単価、金額、出荷日付データから見積書・納品書・請求書を別シートで出力できるようにし、相手先、金額、入金日付から債権の回収状況を確認できるリストを作成します。
・相手先、金額、出荷日付から売上伝票を別シートで出力し、会計システム(市販ソフト等)に汎用データとして読み込ませ、伝票起票や会計システムへのデータ入力を省略します。
・ネットバンキングで入出金のデータを取り込み、入金の相手先と入金金額を抽出します。また、入金日付と入金金額から入金伝票を出力し、会計システム(市販ソフト等)に汎用データとして読み込ませ、伝票起票や会計システムへのデータ入力を省略します。
・相手先、品目、単価、金額、出荷日付、入金日付、入金金額、ネットバンキングのデータをアウトソーシング先に活用を依頼し、会計システム(市販ソフト)へのデータ入力を簡略化します。
売上業務だけでなく、仕入支払や現金出納帳なども、表計算ソフト等によりデータを入力しておけば、その後の伝票起票や会計システムへの入力などにおいて、業務効率を飛躍的に改善できる可能性は多くあります。